年商1億円の歯科医院は全国の歯科医院の上位8%と言われている。
その上位8%に入るために考えなければいけないことはたくさんある。
それでは具体的に、年商1億円に入るためにはどういったことを考えなかればいけないか。
そこを考察していきたい。
逆算していくこと
年商1億円を達成するために、必要なものは過去にブログの記事としてまとめた。
それ以外のこととしては、もっと具体的な内容に迫っていきたい。
そのためには、【逆算すること】
これが大事だと思う。
歯科の領域で言うと、トップダウントリートメントである。
最終目標から逆算的に考えていくことで、そこに向かうために必要なことが見えてくる。
ざっくり保険だけで年商1億円到達しようとすると
まず計算を簡単にするために、自費は0円だとしよう。
そうすると保険だけの収益となる。
ここからは算数である。
そして今回の場合、誰にでも共通である時間
を単位とした計算した場合で考えていきたい。
保険だけで年商1億円を稼ごうとすると、1億円=1000万点。
まず1年1000万点ということは、1ヶ月あたり
1000万点÷12=約83万点/月。
ひと月平均25日、医院を開けるとすると
1日あたり83万点÷25=約3.3万点/日。
1日あたり、8時間診療するとなると
1時間あたり3.3万点÷8=約4167点/時間。
このあたりで、勤務医されている先生は1時間あたり、ご自身がどのぐらいの点数を上げているかご存知だろうか?
それと比較したときに、この数字か小さく見えたのなら、保険だけで年商1億円の歯科医院開業への道が見えてきたことになるし、この数字が大きく見えたなら、保険だけで年商1億円の歯科医院開業への道は閉ざされたと考えていい。
ただし、今現状できていたとしても開業となると一味も二味も違う。
なぜなら勤務医の先生は勘違いしがちであるが、勤務されてるうちは、院長先生の歯科医院の看板をバックに点数を稼いでいるからである。
もちろん、先生ご自身のコンサル力や患者さんとの信頼関係、スキル面もあるけれど、それだけではないということを、頭の片隅に入れておかないと、いざ開業した時に痛い目にあうと思う。
現実的なのか?
話はそれたが、実際のところ、約4167点/時間はなかなか厳しい数字かと思う。
無理ではないが、かなり厳しい。
歯科衛生士さんが複数人いて、SCやSRPが入っていれば可能な数字ではあるかと思うが、それでも15分で1人の患者さんを診ていく(15分では回すという表現が使われることが多いように思うが)ことになり、体力的にも大変であり、その時間ではコンサルテーションもままならず、自費率も上がりにくいと思われる。
しかし絶対的に不可能かと言われれば、そうでもないように思う。
具体的には歯科衛生士さんが2人いて、30分でP処を行ってくれれば、不可能な数字ではないように考えられる。
歯科衛生士さんの力は絶対的に必要
保険診療のみで年商1億円の歯科医院を開設しようと思うと、歯科衛生士さんの力が絶対的に必要である。歯科医師のみでは到底無理である。
上記のように歯科衛生士さんが最低2人いて、30分おきにフルにP処置をしてくれると保険だけでも年商1億円にかなり近づくことができる。
ただこれらはキャンセルもなく、30分おきにしっかりアポイントが入っている場合だけである。これがかなり難しい。
保険診療だけで年商1億円の歯科医院を作ろうとすると、キャンセルされない工夫と、集患力が大事である。
ただ現実的に、キャンセルはどうしても発生するし、やはり不足が出てくると思われるので、そこは自費率を上げることで補っていきたい。
ユニットの台数は最低限4台以上は欲しい
上記で書いたように、歯科医師の先生1人(15分おきの治療)と歯科衛生士さん2人(30分おきにP処)で予約がパンパンで、キャンセルもなければ、年商1億円の歯科医院を目指すことができる。
ただ、実際問題としてキャンセルやアポイントが埋まらない問題などもあるため、なかなかハードルが高い。
また歯科医師の先生1人で1台、歯科衛生士さん2人で2台の計3台だと、小規模でできるというメリットはあるものの、実際なかなか大変である。
なぜなら、実際に治療をされている歯科医師の先生であれば、日常の臨床の場もご経験あると思うが、患者の遅刻や治療の延長などで次のアポイントの患者がスムーズに導入できないこともよくある。
そのため、歯科医師の先生は1人に対して2台ある方が良い。
そう考えると、年商1億円の歯科医院をつくるためには、ユニットは4台以上ある方が望ましい。
個人的にはオススメしない
スモールスタート(ユニット3台、歯科医師1人、歯科衛生士さん2人の状態)で保険診療だけで、年商1億円の歯科医院を経営することはまずオススメしない。
歯科医師が15分おきの治療で、歯科衛生士が30分おきのP処でいい治療ができるかどうかは、個人の判断によると思うが、歯科治療という特性上どうしても丁寧に治療しようとすると時間がかかるため、時間的な要素を極限まで削り回転率を高めることは、その反面丁寧さを犠牲にする気がするためである。
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