歯科医院開業の将来性について

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そもそも歯科医院を開業した方がいいのか?

以前と比べて、物価の高騰もあり、開業するための資金も多くかかるようになってきている。

そこまでの投資を行った分、回収できるのだろうか?

またそこから利益を生み出すことは果たして可能なのだろうか?

歯科医院は特に機械をたくさん使う。

またその機械がとてつもなく高額である。

ユニット一台で数百万する。おおよそ寿命は10年と言われている。

開業してから引退を迎えるまでおおよそ30年ほどあるとすると、その間に3回はユニットを交換しないといけないことになる。

それだけでもかなりの費用がかかる。

そのため初期投資分を回収できたとしても、その後再度ユニットを購入するための費用がかかるのである。

また大型機械はそれだけに限らず、レントゲンや滅菌器なども次々と故障していくこととなる。

そうなると10年おきぐらいに大きい出費が嵩むということになる。

また大型機械以外の材料費ももちろん高騰している。

すなわち毎日の治療に用いられる材料費の高騰により、イニシャルコストだけでなく、ランニングコストも高騰しているのだ。

それに対して保険診療の財源である、社会保険料はとうの昔に破綻しており、財源がない状態かつ、歯科に割かれる予算は少ないため、今後診療報酬が上がることはあまり期待できない。

 

そんな中で開業することによるメリットはあるのだろうか?

そこまでの投資に対してのリターンが得られるのだろうか?

 

勤務医であれば、そのような細かいことは考えなくとも、毎日の診療を淡々とこなしていけば給料はほぼ間違いなく発生するのである。

ほぼ確実に給与は発生するし、リスクがほぼない勤務医なのか、イニシャル・ランニングコストもかかり、したこともない経営を行いつつリスクをとって開業するかという選択である。

もちろんリスクを冒して開業しても、経営が波に乗れば勤務医時代よりも多く稼ぐことはできるが、近年の物価高騰により、さらにそのリスクが高まったということになるだろう。

近年の動向で、プラスの要素がないわけではなく、歯科医師の数は増加傾向ではあるが、徐々に増加割合が減少していることと、性別で見たときに女性歯科医師が増加している。

すなわち、今後歯科医師の総数はこの調子でいけば減っていくことになり、また女性歯科医師の割合が増えるということは、独立開業する歯科医師の数が減っていく方向にあるだろうということである。(女性歯科医師の方が割合的に独立開業する可能性が低い傾向にある)

 

なかなか判断が難しいところであるが、過去のように歯学部を卒業して歯科医師になって歯科医院開業をしたとしても成功への道かと言われればそうでもないというのが結論のように思う。

そういう方程式的なことではどの業界でも減っていっているとは思うが、まだ多少医療系はそういう意味で資格職なので、失敗のリスクが他の業界に比べるとまだマシといった程度かと思う。

そんな中で開業に漕ぎ着けるためには、なかなか大変な苦労をすることになるので、それを背負ったとしても開業の方にメリットを感じるのであれば、開業するといいだろう。

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